朝目が覚めて暫く、ふくらはぎを覆うジーンという痛みに驚き、布団の中で悶えていた。

 原因ははっきりしている。昨日のジョギングだ。

 来週、会社の人たちと大阪城リレーマラソンに出ることになっている。わかっていながら、走るのをサボりにサボっていたが、流石に足を慣らしておかないとマズい。おまけに、直前になって「今回メンバーめっちゃ少ないから、ほんま頑張ってな」と、プレッシャーのかかることを言われてしまった。というわけで、ペースは気にせず、とにかく長く走っておくことにした。

 2週間半のブランクがあったが、いざ走ってみるといい感じで、思わず調子に乗ってしまった。

 終わってみれば、16キロも走っていたのだ。

 当然、終わってすぐに筋肉痛の覚悟はできた。だから、朝目が覚めたら足が痛いなんて、何も驚くことじゃないはずだった。けれど、実際に鈍痛がやって来ると、最近なかった感覚だけに、「うわっ、怖っ」となってしまった。

 起き上がってみると、筋肉痛は足の表裏の至る所で起きていた。それは、足を万遍なく使って走れたという証拠でもあり、ちょっぴり誇らしい気持ちにもなった。が、とにかく歩きにくいことこの上ない。足は上がらないし、着地は不安定。それでも、朝はまだ良かった。

 会社に着いて仕事を始め、1、2時間ほど経って、資料を出すべくコピー機に向かって歩き出した時だった。出来損ないのロボットにでもなったかというくらい、動きがぎこちなくなった。ああつらい。こればかりは油断があったと言わざるを得なかった。

 振り返ってみれば、足に限らず、全身よく疲れていたように思う。10時を少し回るまでは、「できるようにやろう」とフワフワ考えてばかりいた。そこから何とか立て直し、時間を意識して仕事を進められたので、今日は自分を褒めてやりたい。