11月23日夜、京都・東山へ観月と紅葉狩りに出掛けた。その日のうちに記録をつけたかったのだが、間に合わず1日遅れてしまった。ともあれ、小旅行の記録をつけていこう。

PB231886

 今回の小旅行は、1つのツイートに触発され衝動的に決行したものだった。


 僕は歴史に精通しているわけでも古典に明るいわけでもない。けれども、このツイートを見ていると、11月23日に、「望月の歌」一千年目の満月を見たくてたまらないという気になった。そればかりではない。どうせなら、綺麗な景色と共にその月を収めたいという欲まで出てきた。

 そこへ、紅葉狩りがしたいという、まったく別の思惑が結びついた。今年まだ紅葉狩りに行けていないということに、僕は忸怩たる思いを抱えていた。そして思った。もしかしたら、観月目当ての外出は、紅葉狩りの欲求を満たすまたとないチャンスじゃないか。特別な満月の夜に、月と紅葉のツーショットを見に行くなんて、実に素敵なことじゃないか! 僕の欲はみるみる膨れていく。

 そして、その膨れた欲に押されるままに、紅葉のライトアップが盛んな京都へ、僕は足を運んだのだった。

◇     ◇     ◇

 23日17時、阪急河原町駅の前から、小旅行はスタートした。人混みに押されながら、鴨川を渡り、八坂神社の前へ出る。そして、突き当たりを左に曲がる。

 最初に訪れたのは、知恩院だった。青蓮院門跡とどちらへ行こうか迷っていたのだが、知恩院の雄大な三門を見るうち、こちらに行こうと思った。

PB231815

PB231821

 中に入ると、ちょうど紅葉が見頃だった。ライトアップも美しく、何枚も写真を撮る。

PB231823

PB231837

PB231841

 そうこうするうちに、山影に隠れていた月が昇る。
 そして、待っていた瞬間が訪れた。

PB231862

PB231886

PB231889

 一千年目の望月は、本当に美しい、丸く明るい月だった。
 そして、僕はその月と紅葉とを同時に見ていた。
 この上なく贅沢な気分だった。

◇     ◇     ◇

 知恩院を出たあと、僕は続けて高台寺を目指した。高台寺は、八坂神社を挟んで知恩院とは反対側にある。僕はそこまで歩いて行く。

 高台寺に行くまでの間に、二寧坂を通って八坂の塔を回るという寄り道をした。八坂の塔へ行くには、一度高台寺の前を通り過ぎて、さらに清水の方まで歩かなくてはならない。全くの遠回りだが、いっこうに構わなかった。八坂の塔にのぼる月を撮りたいと思っていたからだ。

PB231893

 途中、御陵衛士屯所跡というところを通りかかると、夜限りの絶景スポットになっていて人垣ができていた。

PB231899

PB231905

 ずっと歩いていると、道の上に上がる月が、時折たまらなく美しく見えた。
 そして、八坂の塔が近づいてくる。

PB231908

PB231914

 八坂の塔のふもとは、人びとが足を止めて振り返り、カメラやスマホを向けるスポットになっていた。ともあれ、撮りたかったものを撮ることができ、僕はたいへん満足した。

◇     ◇     ◇

 いよいよ高台寺へ向かう。高台寺は、名前の通り高台の上にある。道から少しのぼったところに広場があって、その広場から山側へ伸びる階段を進むと、境内の入口だった。

PB231897

PB231920

 僕が高台寺に着いたのは、20時半という遅い時間だった。にもかかわらず、境内の入口には行列ができており、中へ入るまでには10分ほど時間がかかった。

 後で知ったことだが、高台寺は池に映る紅葉の姿が京都でも随一を誇るほど美しいらしく、それゆえ人気のスポットになっているそうである。実際、この池のほとりは人で埋め尽くされていて、人が去った場所へ次の人が入るという光景が何度も繰り返されていた。

PB231959

 ところで、ここで重大な誤算が発生した。いつの間にか月が随分高く昇っていたのである。辛うじて月と紅葉の写真は収められたが、肉眼では、両者を交互に見る羽目になった。

PB231940

 気付いた時には、僕はひたすら紅葉ばかり見ていた。

PB231948

PB231978

◇     ◇     ◇

 高台寺を出た時、時間は22時近くなっていた。この後僕は四条へ戻り、遅い夕食をすき家で済ませた。そして、それを消化する間もないまま、梅田行きの快速急行に飛び乗って帰路に着いた。

◇     ◇     ◇

 以上が11月23日の小旅行の記録である。

 書き出してみて気が付いたのだが、実にツッコミどころの多い旅である。月が見たいのか紅葉が見たいのか、結局のところよくわからないし、それらを見にいったのか写真を撮りに行ったのかも定かではない。欲に押し流されるまま、全てが中途半端に終わったような気がする。そうやって振り返ると、またしても忸怩たる思いが募る。

 とはいえ、夜の京都を歩くのは初めてで心躍ったし、月も紅葉も綺麗だったのは確かだ。もっとああできたはずと思うことはあるが、京都まで行ったのは自分にとって正解だったと思う。といったところで、そろそろこの話は終わりとしよう。

 ところで、明日、僕は三連休2度目となる京都日帰り旅行へ出掛ける。月夜の紅葉狩りは単独行だったが、今度はグループ行動である。しかも、十人ほどのグループに新参者で入り込むという、なかなかにスリリングな展開だ。果たしてどんな旅になるのか、今から楽しみである。